外壁塗装に起こる「チョーキング現象」とは!?放置してはダメ!?

家の外壁を触った時に白い粉が手についたことはありませんか?
または服が擦ったときに服が白く汚れていたことはないでしょうか?

これは「チョーキング現象」といって外壁塗装の劣化のサインです。
ここではチョーキング現象が起こる原因や影響をご紹介します。

 

チョーキング現象(白亜化現象)とは

チョーキング現象(白亜化現象)は、外壁塗料の塗膜の樹脂が紫外線により劣化し
顔料が粉状になって外壁の表面に現れた現象です。

外壁を手で触った時に手に粉がついてきたらチョーキング現象が起こっていることを示しています。
粉の色は白色に限らず外壁の色によって異なり、ベージュ、グレー、ブラウンなどさまざまです。

 

チョーキング現象が発生しない外壁

外壁にはさまざまな素材が使用されており
中にはチョーキング現象が発生しない外壁も存在します。

といっても、現在の日本の住宅ではほとんどの建物の外壁がチョーキングが発生する可能性の高い外壁材です。
いま、日本の住宅で最もポピュラーな素材は窯業系サイディングで全体の7割程度を占めています。
次いで、モルタル、金属サイディングなども人気の外壁で、いずれも塗膜が劣化するとチョーキングが起こります。

 

チョーキング現象が発生する可能性のある外壁材

・窯業系サイディング
・モルタル
・金属サイディング
・ALC
・木質系サイディング
・木材

 

チョーキングが発生しない外壁材

・レンガ
・樹脂系サイディング

チョーキングが発生するかしないかの違いは外壁材に外壁塗装が必要かどうかの違いです。

例えばレンガには外壁塗装は必要ありませんので、そもそも外壁塗装の劣化という現象が起こりません。
逆に窯業系サイディングやモルタルは表面を外壁塗装していますので
劣化が起こるとチョーキングが発生する可能性があります。

このように、外壁塗装が必要な素材ではチョーキング現象は発生する、と考えておきましょう。

 

チョーキング現象のセルフチェック方法

 

外壁を触って粉がつくかどうか

チョーキング現象が起こっている外壁は触ると手に白い粉が付きます。

太陽が良く当たる外壁を指で触ってみて、粉が付くか確かめてみてください。

またチョーキング現象の進行具合により、手に付着する粉の量が変わります。
外壁を触った時にわずかに粉状のものが付着する場合はチョーキング現象の初期段階です。

一方で外壁を触った時にしっかりと手に粉状のものが付着するときは
チョーキング現象がある程度進行していることを示しています。

 

水に濡れたときの外壁の色をチェックする

劣化している外壁は防水機能の低下により、水に濡れた時に色が変色します。
水を外壁にかけて色が変色するようであればチョーキング現象が起こっていると言えます。

外壁の劣化時期は外壁塗装をしてから約10年程度が目安です。
チョーキング現象が現れるタイミングは外壁の置かれる環境により前後しますが
前回の外壁塗装から約10年程度経過しており、チョーキングが発生していたら外壁塗装のタイミングと考えましょう。

 

チョーキング現象を放置するとどうなる!?

チョーキング現象は塗膜が劣化しているサインですので、防水性が低下しているサインとなります。

外壁塗装本来の耐久性や防水性が低下しているため
雨水が侵入し、カビやコケが発生したり、ひび割れが起こる可能性もあります。

チョーキング現象は治ることはなく、放置していると劣化は進んでいきます。
さらなる劣化を避けるためにも早めに外壁塗装をするようにしましょう。

 

チョーキング現象を使った悪徳業者に注意!

確かにチョーキング現象は放置していると外壁の劣化が進んでしまいます。
しかし、チョーキング現象が起こったからと言ってすぐに建物内部に影響があるわけではありません。

悪徳業者の中には「お宅の外壁にチョーキングが起こっていますので
いますぐ塗装しなければ危険です」と言って契約を迫る業者がいます。

チョーキングが起こっているからといって
すぐに雨漏りが起こるほどの外壁の劣化が起こるわけではありません。

 

そういった飛び込み営業をしてくる業者とは契約せず
落ち着いてきちんとした外壁塗装業者数社に見積もりに来てもらい
最も良いと思った1社と契約するようにしましょう。

 

チョーキング現象が起こっている外壁の補修方法

 

高圧洗浄

まずは高圧洗浄機を使って外壁表面についたチョーキングの粉やゴミ、ホコリを綺麗に洗い流します。
洗浄は丁寧に行わないと塗料の密着が弱くなったり
チョーキング現象を再び起こしやすくなるため、注意が必要です。

また、チョーキングが起こっているからと言って高圧洗浄機の圧力が強すぎると外壁に負担をかけてしまいます。
自分で強い圧力で洗浄しようとしたり、ブラシで強くこするのは避けましょう。

 

下塗り

高圧洗浄機で外壁を綺麗に洗浄したら下塗り材を塗ります。

下塗り材は上塗り塗料をしっかりと密着させる役割があり
外壁塗装の仕上がりに関わってくる重要な工程です。

下塗りがしっかりしていないと塗膜が剥がれたり、チョーキングなど施工不良の原因となるため
下地処理はしっかりと行うことが大切です。

外壁にひび割れが起こっている場合は補修も行います。

 

上塗り

上塗り塗料にはシリコン塗料、ウレタン塗料のほか
光触媒塗料、フッ素塗料といった機能性塗料などさまざまな種類があります。
色もイメージに合わせてお好きなカラーを選ぶことができます。

建物の立地条件に合わせて塗料を選ぶことで塗膜の耐用年数を長くすることができます。
外壁塗装の施工業者にアドバイスをもらいながら塗料を選ぶと良いでしょう。

 

塗膜が劣化する前に外壁塗装を行うのがおすすめ

外壁で起こるチョーキング現象は塗膜が劣化しているというサインです。
放っておくと更なる外壁の劣化に影響し、建物内部のダメージへ繋がっていってしまう可能性もあります。

外壁塗装は劣化を見つけてから慌てて業者を手配するよりも
塗料の耐用年数が過ぎる頃にあらかじめリフォームのスケジュールを立てておき
定期的に外壁塗装をするのがおすすめです。

定期的に外壁リフォームを行っておけばひび割れなどのトラブルを早めに見つけることができ
建物を長く健康に保つことができるだけでなく、悪徳業者によるトラブルも避けることができます。

外壁塗装は約10年程度に1回行うのが一般的と言われていますので
しばらく外壁リフォームを行っていないという場合は
一度外壁塗装会社に相談してみてはいかがでしょうか。