汚れにくい外壁になる!外壁塗装の防汚塗料の種類・効果・特徴とは

外壁塗料には機能面に優れた機能性塗料があり、防汚塗料もそのうちの1つです。

防汚塗料は汚れにくいだけでなく、耐用年数が高いといった特徴があります。
ここでは、外壁塗料の防汚塗料の特徴や種類について解説します。

 

外壁塗装の防汚塗料とは

防汚塗料とはその名の通り外壁が汚れにくい塗料のことを言います。

外壁表面に汚れが付着しにくくなるように
また汚れが付着しても自浄作用で汚れが落ちやすくなる機能を持っています。

外壁を汚れにくくする効果に加えてメンテナンスが楽になったり
通常の塗料に比べて耐用年数が長く、外壁リフォームの間隔を延ばすことが可能です。

 

防汚塗料の特徴

 

親水性が高くセルフクリーニング効果がある

防汚塗料が防汚機能を発揮するのはその親水性にあります。

建物の表面が雨などで水に濡れた時に雨が水滴にならずにそのまま濡れて外壁表面に広がり
外壁表面に薄い水膜ができて広がっていくため、外壁が濡れると汚れが浮いた状態となり
雨と一緒に洗い流されるというメカニズムです。

ちょっとしたホコリや砂であれば水で流れ落ちますので雨できれいになりますし
水で流してあげれば汚れを簡単に落とすことができます。

 

高い耐久性

外壁塗料には樹脂が含まれていますが、樹脂は紫外線により劣化していきます。

防汚塗料には光触媒塗料とフッ素塗料がありますが
光触媒塗料は太陽光に反応してセルフクリーニング効果を発揮するため、太陽光に強いという特徴があります。

フッ素塗料も紫外線の熱に強く耐久性の高い塗料です。

外壁塗装は一般的に約10年に1回と言われています。

防汚塗料はそれ以上の耐用年数を持っていますので、外壁リフォームの時期をずらすことができ
結果的にコストパフォーマンスの高い外壁塗装をすることができます。

 

防汚塗料の種類

防汚塗料には種類がいくつかあります。

・光触媒塗料
・シリコン系塗料
・フッ素系塗料
が代表的なものです。

 

光触媒塗料

光触媒塗料は酸化チタンという物質が含まれている塗料です。

この酸化チタンが日光など光に当たり
酸素と反応すると有機有害物質を水と二酸化炭素に分解して無害化します。

排気ガスや工場の排煙など、空気中に漂う油汚れを分解し、外壁への付着を防止する効果があるだけでなく
親水性により静電気の発生を防ぎ、ホコリが外壁に付きにくくなります。

光触媒塗料は紫外線による劣化に強く、耐久性も約15年程度~約20年程度と耐候性が高いのも特徴です。

しかし一方で、光に反応して防汚機能を発揮するため日が当たらない場所では機能しにくいこと
有機有害物質を分解する性質はあるのですが、無機質系の汚れには効果は発揮しない点がデメリットです。

 

シリコン系塗料

シリコン系塗料は外壁塗装の中で最もポピュラーな塗料です。

耐用年数は約8年程度~約12年程度で価格とのバランスも良く
カラーバリエーションや商品の種類が豊富なので最も人気の塗料です。

外壁塗装の塗料を何にするか迷ったらシリコン塗料を選んでおけばまず失敗が少ないと言えます。

シリコン塗料は機能性塗料ではありませんが、撥水性があるので雨やホコリによる汚れを防ぐ性質があり
外壁をきれいな状態に保つことができます。

 

フッ素系塗料

フッ素塗料はフッ素樹脂を配合した塗料です。

フッ素塗料は親水性、低摩耗性に優れているので雨で汚れを洗い流します。

フッ素加工のフライパンと同じ素材ですので
汚れが付着しにくく耐熱性もあるため、外壁を汚れや紫外線の熱から守ります。

耐用年数が約12年程度~約20年程度と非常に長いので航空機や大きなビル、橋などに使われています。

フッ素塗料のデメリットは住宅の外壁塗料としては高額な点です。

 

防汚塗料で注意しておきたいこと

防汚塗料は機能性が高く耐用年数も長い素晴らしい塗料ですが、同時にデメリットも存在します。

 

費用が高い

防汚塗料は機能性が高い分、施工費用が高い傾向があります。

ただ、外壁塗装の費用は高い反面、耐用年数が長いため、塗り替えの間隔が長く
長期的に見ればコストパフォーマンスが高い塗料であると言えます。

 

施工が難しい

防汚塗料は施工が難しく綺麗にムラなく塗装するには職人の技術が必要です。
例えばフッ素塗料は密着性が悪く、適した下塗り材を塗らないとひび割れに繋がります。

塗料によってはメーカーが認定施工店制度を設けていますので
技術のしっかりした業者を選ぶことがポイントとなります。

 

環境によって効果を発揮しないことがある

住宅の立地により、塗料の機能が十分に発揮できないこともあります。

例えば光触媒塗料は光に反応しますので、日陰が多い面の外壁では効果が十分に発揮できないこともありますし
雨の少ない地域では親水性によるセルフクリーニング効果が発揮しにくくなります。

建物が建っている環境が塗料に合っているかは事前に検討しておくべき項目の1つです。

 

外壁塗装におすすめのシーズン

せっかくの機能性塗料なら外壁塗装に適したシーズンに施工したいところです。

外壁塗装に不都合な雨、湿度85%以上、気温5度以下でなければどの季節でも行うことができますが
特に天気が安定している春と秋がベストシーズンと言われています。

雨が多い梅雨時や夏、降雪や気温が低くなる冬は避けられる傾向がありますが
これらの季節は施工費用を安くしている業者もありますので、お得に外壁リフォームができる可能性があります。

あまり季節にとらわれすぎずに賢くリフォーム日を決めるのがコツです。

 

自宅にぴったりの塗料を提案してくれる業者に依頼しましょう

防汚塗料はセルフクリーニング効果で外壁を綺麗に保つことができ、耐久性の高い塗料ですが
一概にどのお宅にも適しているとは言い切れません。

建物が建っている環境によって塗料が機能を発揮できるかも変わってきますし、塗膜の劣化の時期も変わります。

そのため、良い塗料だからといって安易に決めずに
塗装会社と相談しながら自宅の外壁に最も適した塗料を選ぶようにしましょう。

その際、現地調査で建物の状態を見て、適切にアドバイスをしてくれる業者に依頼するのがおすすめです。

塗料は建物のある面だけ機能性塗料にし、別の面は他の塗料を塗るという施工方法もあります。
希望を伝えて業者と相談しながら塗料を選んで後悔のない外壁塗装をしましょう。